ブロックチェーンの仕組みを簡単に解説

ブロックチェーンの正体

ブロックにはすべてのトランザクションが記録されています。
しかし、ブロックの中にはトランザクションだけでなく、「ブロックを生成し、そのブロックをチェーン状につなげるためのデータ」も記録されています。

そのデータこそが、各ブロック固有の「ハッシュ値」です。

なぜハッシュ値なんてデータが必要になるのかはこのあとすぐに解説しますが、このハッシュ値は、「元になるデータを計算処理して得られたデータ」のことです。

そして、この計算処理のことを「ハッシュ関数」と呼びます。

このハッシュ関数には、次の3つの特性があります。

(1)同じデータからは必ず同じデータ(ハッシュ値)が出力される
(2)異なるデータからは必ず異なるデータ(ハッシュ値)が出力される
(3)出力されたデータ(ハッシュ値)からは元のデータを復元することはできない

「新たなブロックを生成する」ためには、最後に生成されたハッシュ値から(1つ前のブロックから)、ゼロが一定数続く新たなハッシュ値を見つけなければならないというルールになっています。

そこで、最後に生成されたハッシュ値に「ナンス」という値を付加してハッシュ関数に放り込みます。

たとえば、「ハッシュ値の前にゼロが10個続く」というのが条件であれば、先頭にゼロが10個続くハッシュ値になるようなナンスを探すということになります。

このナンスを探す作業こそがまさしくマイニングなのです。

そして、そのナンスが見つかったら、「新たに生成されたブロック」ということで、そのブロックが最後尾に繋がれます。

こうして、「1つ前のブロックから新たなブロックが生成されて」、ブロックが鎖状に繋がる、ブロックチェーンになるわけです。

ブロックのデータは厳密には、次の3つが格納されていることになります。

(1)トランザクション
(2)ハッシュ値
(3)ナンス

ちなみに、ビットコインの場合には、ナンスを見つけ出すための処理時間(新しいブロックを生成するために必要な時間)はおよそ10分になるように難易度(デフィカルティー)が自動調整されるようになっています。

たとえば、「先頭にゼロが10個続くようなハッシュ値を見つけなさい」が条件で、その条件を満たすようなナンスがいとも簡単に見つかってしまうときには、「先頭にゼロが15個続くようなハッシュ値を見つけなさい」と条件を変えて難易度を調整することで、新たなブロックの生成時間が常におよそ10分となるようにしているわけです。

逆に、難易度が高すぎるときにはその難易度を下げます。

仮想通貨は「暗号通貨」と呼ばれますが、
言うなれば、正解のナンスを見つける作業が「暗号を解くように」行われているわけです。

そして、これがマイニングの正体であり、ブロックチェーンの正体なのです。

こうしてブロックチェーンは生成されていき、それを仮想通貨という「お金」として使用していこうというイノベーションが起きているわけですが、すべてのものがインターネットにつながるIoTの時代が到来したら、そのときの決済手段は仮想通貨になると思われます。

近い将来、AIを搭載した冷蔵庫が自分で牛乳を注文し、ドローンがそれを運んできて、受け取り確認をした瞬間に仮想通貨が自動的にウォレットから引き落とされる、という世界が来るかもしれません。

 

ブロックチェーンはゴミ問題を解決するか?

マイクロファイバーやペットボトルといったプラスチックごみのニュースは、私たちが”余分な包装”によって地球にダメージを与えているということを気づかせてくれる。私たちはいま、プラスチックごみについて考えなければいけない、重大局面に直面しているのだ。

なぜ考えなければならないのか、その理由はたくさんある。2017年末に、中国がプラスチックごみの輸入を禁止したことは大きいだろう。現在に至るまでに、中国は24種類のごみの受け入れを禁止し、悪名高い北京の大気汚染をはじめとした環境問題に取り組もうとしている。

そしていま、欧米のごみ輸出業者は、包装廃棄物についてどんな対処をすべきか頭を悩ませている。イプスウィッチなどオーストラリアのいくつかの都市では、ゴミ削減をあきらめ、埋め立てるという決断をした。

「中国がゴミを受け付けなくなってから、地方自治体がごみ処理をするのにかかるコストは4〜5倍になっています。自治体はそれに耐えられません」と、クイーンズランド自治体協議会会長、グレッグ・ハラムは言う。

中国の安価な設備なくして、彼らはもはやゴミを処理することができない。彼らにとって、サステイナビリティを求めることはお金がかかるのだ。

たとえ地球にとって正しいことでも、経済的には一銭にもならないのである。

現在、イプスウィッチ市議会は市民の怒りに反応し、埋め立て地にゴミを送るのを一時的に保留している。しかし、ごみ問題に対する永続的な解決策はいまだ見つかっていない。

効果的な解決策は、生活廃棄物に対して一定の税を課すことだろう。手厳しいように聞こえるが、スイスでは「ごみを出すには決められた緑のごみ袋を買う」ことを何年も続けている。指定外の袋に入れていては業者が片付けてくれないので、ごみを出すには誰もが税金を払わなければいけない仕組みだ。

つまり、ごみを出すにはお金がかかる。より多くのごみを出すほど、より多くのお金がかかるのである。

ごみを捨てたのは誰だ?

こうしたモデルは、スイスのように人々がきちんと決まりを守る社会では機能するかもしれない。しかし、ほかの国が同じことをやるのは難しいだろう。経済的に豊かでない国や、法を守る文化が根付いていない国では、とくに難しいはずだ。

誰かがサプライチェーンにおいて不正をするリスクは常にあるが、ブロックチェーンによって、そうした不正を防ぐことが可能になるかもしれない。

たとえばシリアルナンバーの入った緑のごみ袋があれば、スマートフォンのアプリでそれを読み取ることができるだろう。

ブロックチェーンシステムを使えば、公認のごみ処理業者が同じ番号の袋が適切に処理されたかどうかを確認することができるのである。

こうなると、説明責任がより重要になるだろう。たとえば、浜辺に捨てられていたプラスチックボトルがどこから来たのかを考えてみよう。

プラスチックボトルがつくられたときに、製造業者にはその情報をブロックチェーン上に保存することが求められる。それぞれのボトルにはQRコードがついており、誰がつくったか、誰が買ったかを特定できるようになる。ブロックチェーンのしくみを使えば、サプライチェーンにかかわるすべての企業と同様、消費者にもよりよい行動が求められるようになる。

浜辺にプラスチックボトルが捨てられていたとき、誰が犯人かを名指しできるようになるわけだ。

ごみを拾って得する仕組み

サプライチェーンの透明性を担保するほか、ブロックチェーンはサステイナビリティを儲かるものにできるだろうか? これは想像するよりも難しいことではない。実際、グローバルなリサイクル企業「Plastic Bank」のような、ブロックチェーンを使ってごみの削減に取り組む多くの企業が生まれている。

Plastic Bankの目的は、途上国におけるごみの削減であり、すでにハイチ、ペルー、コロンビア、フィリピンで活動を始めている。家族を食べさせることに必死な状況であれば、 環境問題まで気がまわらないのは当然だ。そこでPlastic Bankは、プラスチックごみをリサイクルセンターに持ってくることで報酬を与える仕組みをつくった。人々はごみと引き換えにトークンを受け取り、それを使って食料品を買ったり電話代を支払ったりすることができるのだ。

「途上国の多くの人々は銀行口座をもっていません」と、Plastic Bank共同創業者のスーザン・フランクソンは言う。「現金を扱えば、汚職や犯罪に巻き込まれる危険性があります。しかし貧しい地域でさえ、ほとんどの人々はスマートフォンをもっているので、デジタル通貨を使うことができるのです」

集められたプラスチックは業者によって購入され、新しい消費財に生まれ変わる。このシステムはこれらの業者にとっても魅力的だ。ブロックチェーンは透明性を担保するため、彼らにとっても投資がどこに使われたかがわかるからである。

「Plastic Bankの解決策に人々が殺到しています」とフランクソンは言う。「もし昔ながらのやり方でごみ収集所とそれに当たるチームをつくっていたら、大量のプラスチックごみの問題を解決するまでに途方もない時間がかかるでしょう。急激に拡大でき、何十億トンというごみをさまざまな場所で回収できるシステムが求められているのです」

もちろん、こうした大規模なシステムをつくるためには、多くのロジスティクス上の課題もある。だが、世界中の国々でごみが山積みになっているいま、ほかに選ぶべき道があるだろうか?

 

 

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